中国シルクロードの穴場的見どころや人々のくらしなどについて書いていきたいと思います。のんびりと更新していきたいと思いますのでときどきのぞいてくれると嬉しいです。
Vol.004 ニワトリの脚はおいしい
前回の水餃子の作り方は、多くの人から「自分もやってみる」という反響をいただいて嬉しいです。アンのジャガイモがしゃきしゃきしているのがベストですので煮すぎないように気をつけてください。
というわけで、今回も中国の一般家庭でよく食べており、かつ日本人にはあまりなじみのない料理を紹介したいと思います。
わたしが日本に来て「おいしいなあ!」と思った料理のひとつに焼き鳥があります。もちろん中国人もニワトリが大好きで、いろいろな食べ方をしますが、なぜか丸焼きはあっても、日本の焼き鳥みたいに串にさして、それも甘いタレをつけているのは見たことがありません。日本の焼き鳥の、ネギと一緒に焼いたり、つくねにしたり、いろんな内臓を焼いたりといったように、その工夫とおいしさはニワトリ好きの中国人も脱帽モノだと思います。
でもあえて言わせていただくならば、日本人はニワトリの頭部と脚をあまり食べないし、また食べたいとも思わないようなので、わたしからみるともったいないなあ、と思うのです。なぜなら頭部も脚もとてもおいしいからです。トサカなんか大好きです。
わたしの日本の友だちの田舎(三河地方ということです)では、ニワトリを殺すときは手で脚をつかんでニワトリを宙ぶらりんにして、ナタですぱーんとイッキに頭を落とすということですが、中国では頸や頭部はごちそうなので頸は切り落としません。
話はそれましたが、頭はともかく脚は日本でも手に入りやすいと思います。作り方はちょっと手がかかるので詳しくは書けませんが、まずは油と豆板醤で脚を炒め、醤油・紹興酒・山椒・ショウガ・にんにく・ネギ・八角・唐辛子・砂糖を入れて一度煮立ったら超弱火で煮込み、煮汁がとろりとなったらできあがり。
プリプリとしたゼラチン質がたまらなくおいしいです。もちろん、爪や骨は食べながらプップッとはきだしてください。
中国に行かれたときはぜひ食べてみてください。きっとやみつきになるはずです。
今回はシルクロードと直接関係ありませんでしたが、ひとつだけ地域情報を紹介しましょう。甘粛省で焼鶏(シャオジー=ニワトリの丸焼き)で有名な町があります。それは省東部の静寧というところです。ここのニワトリは胸肉が厚い上に10種をこえる調味料で味付けして焼き上げます。「焼鶏大王」の異名をとる陸四海親子と回族の名コック沙金貴らが研究を重ね、ついに甘粛省では知らぬ者のない、究極の焼鶏を完成させたのでした。
日本のガイドブックにも載ってなく、観光客がほとんど行かないこの町に、焼鶏を味わいに行ってみるのも楽しいかもしれません。
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